デザイン事務所アトリエセツナの日々を綴るブログです。

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工業遺産。




設計中のカフェの現場打ち合わせのため、東京に来てました。

店内の骨組みが見えてきて、細かなディテールの話を六時間に渡りディープに話し込むという一番おいしいミーティング。
実にたくさんの事を決め、現場がまた動き出します。

ギャラリーになる地階には、古代の壁画を思わせる年代物の壁紙が残されています。
古い部分の取り扱いに細心の注意を払いながら、俗に言う"リノベーション"は進んでいきます。
感無量の晩餐。
長らくご無沙汰しております。
ちゃんと仕事してますので、ご安心下さい。

今日は、デザイナー冥利に尽きる夜のお話を。

ひと月ほど前に、新築のお宅にとても大きなダイニングテーブルを納めさせていただきました。
後日、そのお宅にお招きいただいて、ディナーをご馳走になりました。
家具の撮影を終えたのが夕方少し前。
そこから、自分の作品であるテーブルの上で素晴らしいワインの夜は始まりました。



貴重なワインコレクションを惜しげも無く何本も開けて下さり、丁寧にデキャンタして出していただきました。



美味しい食事、弾む会話。
気付けば遅い時間。楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。


自分が産み出した家具は、お客様の生活の中に入って行き、家族の一員になります。納品してしばらく経ち、その家具が生活空間の中に溶け込み、日々の豊かさを得る一部となっている姿を覗き見ることができるのは、産みの親としてこれ以上にない喜びです。



この素晴らし過ぎる夜は、自分のデザイナーとしてのこれからを支える糧となることは言うまでもなく、この仕事を始めてよかったと心から思える経験となりました。




haruka nakamura quartet with imagem
おばんでございます。

久しぶりの記事になりました。
アトリエセツナは今、多産の前の準備段階とでもいいましょうか、様々な案件の検討を重ねています。

今日は、来月山形市の文翔館で行われる素敵なライブイベントについて書きたいと思います。

アトリエセツナではポスターやフライヤーのデザインをお手伝いさせて頂きました。


ポスター(⇓クリックで拡大!)




haruka nakamuraというアーティストを皆さんご存知でしょうか。


ここで多くは語りませんが、とても映像的な美しい音楽を作る方です。
研ぎ澄まされた一音一音が物語を感じさせ、景色を感じさせます。

そんなharuka nakamuraさんが映像作家とのコラボレーションライブをする、という聞いただけでも素晴らしそうなイベントです。

映像作家は黄木優寿さんと田中可也子さんのお二人。
海外のコンペティション入選という実力のあるアーティストです。

映像の断片を貼っておきます。


黄木優寿


田中可也子

音楽と映像の融合。
果たしてどのようなものになるのでしょうか。

歴史ある建築物のもと、とても貴重な夜になることは間違いありません。



日時:2013年5月25日(土) 17時開場/18時開演 

場所:文翔館議場ホール(山形市旅篭町3丁目4番1号)

主催:haruka nakamura - yamagata project, 山形ブラジル音楽普及協会 


詳しくは特設ホームページ



facebookのアカウントをお持ちの方は


でも詳細を確認できます。



JUGEMテーマ:音楽

100脚の祈りの椅子 / Pray chair
こんにちは。

今日は、アトリエセツナ史上、もっとも大規模な家具の仕事をご覧いただこうと思います。


仙台市泉区にある泉聖書バプテスト教会様の会堂椅子です。

全部で100脚作らせていただきました。




この教会は、震災によって建物が大変な被害を受け、約二年の歳月をかけて再建されました。


ご縁があって会堂の椅子のご相談をいただいたのが、昨年の春先でした。そこからたくさんの打ち合わせを経てようやく完成したのが、この「祈りの椅子/Pray chair」です。



教会の椅子といえば誰もがイメージするのは、ベンチのようなかたちで数人が横並びに掛けるものだと思います。


しかし、今回ご要望にあがったのは、簡単に移動でき、スタッキング可能な椅子というものでした。教会の行事で会堂を広場として使う際に、簡単にスペースを作れるようにです。


スタッキングを可能にすることは原理上簡単ですが、そこに機能的な美しさと軽さと強度を兼ね備えることは、なかなかの難題でした。


思案を重ねるうちに思いついたのが、スタックするかたちを造形として取り入れるという手法でした。



座面の後ろ側にくぼみがあるのが分かるかと思いますが、ここにスタックする次の椅子の後脚が入っていきます。


機能として必要なかたちをチャームポイントとして成立させることができたと思っています。

部材はギリギリまで細く、接合部分の強度も考えながら構造を考えました。

また、たくさんの椅子が並ぶので、集合としての美しさも大切です。

空間が重くならないよう、背板の巾はミリ単位で検証しました。


この椅子はオイルフィニッシュで、塗装は教会の皆さんと一緒にワークショップ形式で行いました。

今後のお手入れをできるようにと、たくさんの方々が集まってくださいました。

参加してくださった皆さんは口々に「このワークショップで、教会そのものが自分たちのものとなった実感を持てた」とおっしゃっておられました。

100脚の椅子が並んだ景色を見るのは、本当にデザイナー冥利に尽きる経験でした。そしてなにより、教会の皆様と作り上げた空間を共有できたことは自分の今後の糧となりました。

椅子を収めた後も何度か教会に足を運びましたが、皆さんが椅子を愛し、教会を愛しておられるように感じられました。



「椅子がこの教会の自慢よ!」

と声をかけていただいた時には感無量でした。


塗装メンテナンスには毎年僕も参加し、一緒になってこの祈りの椅子を大切にしていこうと思います。

建築設計施工 : 株式会社 Shelter







A Happy New Year.

A Happy New Year.

本年も皆様にとって素敵な一年になりますように。

アトリエセツナ
渡辺吉太

 
新作/ fai work desk.
おばんでございます。

今日は新作のワークデスクをご覧いただこうと思います。


fai work desk




天板:ウォールナット無垢材+オイルフィニッシュ
脚部:Φ17.3スチールパイプ+粉体焼付塗装

◯製作
メタルワーク Oilstone Garage
NC加工 有限会社 佐藤工芸
塗装 株式会社 山形工業塗装


ウォールナット無垢材の天板。
独特の存在感は、他の樹種では得ることができません。






天板の面取りはNCでおこないました。
なだらかな天板面とふっくらとした裏面。エッジの処理で印象は大きく違うものです。
空間に溶け込むような天板を目指し、刃物との兼ね合いも考えながら選んだディテールです。



脚部の金属加工はお馴染みのOilstone Garageです。
今回も超絶技巧が冴えています。
この曲げ、手曲げなんです。ゾッとしますね。
最低限の設備で極限のパフォーマンス。

塗装は山形が誇る工業塗装工場、山形工業塗装さんです。
前回紹介したシリーズ第一弾のfai chairと同様、スウェードのようなしっとりサラサラな手触りです。
塗装工場の会長さんが「こんなのあるよ」と出してくれたサンプルが、まさに欲しかったテクスチャでした。
しばらくオリジナルの家具はこの塗装でいこうと思っています。


天板と脚部はノックダウン式となっています。
なるべく小さな梱包にすることで、遠方のお客様へも低コストでお届けすることを想定しています。
ジョイントコネクタなので、六角一本で簡単に組み立てることができます。

プレート部分は座彫りを施し、天板裏側とフラットに納まります。
「臓物まで美しく」です。
決して安い家具ではないので、所有する喜びを感じていただくために、このような細かな部分にも細心の注意を払います。

山形のものづくりの力を結集しての家具作りは、毎日がとてもエキサイティングです。
土地に培われた技術を結びつけ、ひとつのかたちにする。
たくさんの素材を用いる家具という分野には、それがピッタリとハマります。


日本一の家具屋を目指して、日々精進です。



photo by : アトリエセツナ
100台の椅子。
こんにちは。

山形では雪も降り、めっきり寒くなりました。



さて、今日は、現在製作中の100台の椅子の加工風景を見ていただこうと思います。


背から後脚になるパーツです。
NC加工で切り出しとホゾ穴取りをし、手加工で面取りをしてあります。
これで約30台分です。


こちらは前貫。
切り出した後にホゾ取りをします。


続いて後貫。
前貫と同じく、座板を受けるためにアール抜きしますが、テーパードのアール加工をするために、こちらは始めにホゾを取ります。

大量の荒木が沢山の工程を経て、各パーツになっていきます。
納品まであと20日。

今年の大仕事は五合目に差し掛かりました。
新作/ダイニングチェア/fai chair
 おばんでございます。

今日は新作のダイニングチェアを見て頂きます。
最近コツコツと作っていた椅子が、やっとお披露目できることになりました。

※写真をクリックすると大きな写真を見ることができます。

fai chair



13ミリのスチールロッドを曲げ加工して製作。
ライトな印象と有機的な曲線を得ることができました。

表面には特殊な粉体焼付塗装を施してあり、スウェードのようなマットな手触りです。

最近、家具をデザインする上で一番大切にしていることは「材料同士の儚い関係」です。
今回特に注力したのが、背面から見た景色です。


背板を受けるフレームはハンドルになり、そのまま後貫になります。



ラインを追う目線が滑らかに流れるように、何度も検証をおこないました。


負荷が最もかかる後脚と貫の接合部分は長い範囲で溶接をし、強度を持たせています。
ここがこの椅子のチャームポイントでもあります。


材料同士が関わり合い、構造を成し、頼り合う。
山を作るのは一本一本の樹木であるのと同じように、家具も様々な部材が全体を構成します。
練り上げた細かなディテールの積み重ねが、全体を作り上げます。

すべてに手を抜かず、最後まで諦めずにかたちにできました。


金属フレームは、毎度お馴染みになってきた凄腕メタル職人Oilstone Garage作です。
たくさんの難しい要求を軽々と受け入れ、今回も完璧な仕事をしてくれました。

アトリエセツナの設立以来、金属を多用してきた僕にとって、OG君との出会いは本当にありがたく、一騎当千の活躍をしてくれています。
「できないと思わず、やりたい放題設計してきてください。なんとかしますから_OG談」
できる職人は違いますね。
いつもありがとう。

この椅子はアトリエセツナの定番商品として、販売を開始します。
価格は¥35,700(intax)
お問い合わせはメールにてお受けいたします。


今年も残すところあと二ヶ月ですが、まだまだ新作をたくさん発表します。
アトリエセツナ × Oilstone Garageの作品に乞うご期待!



Leather cord.
おばんでございます。

今日は、新作チェアの製作風景を見て頂きます。

スチールロッド製のフレームに粉体焼付塗装を施したものの接地部分にレザーコードを巻いています。



よく見る既製品の椅子は通常、プラパートという樹脂製の部品で接地面を作りますが、それでは味気なく安っぽくなってしまいます。
より美しく床を傷付けない方法として今回、ハンドメイドならではの新たな気配りを試みています。



小さなディテールに神は宿ると信じて。
新作テーブルの製作過程。
おばんでございます。

あんなに暑かった夏も忘れてしまう程、一気に秋らしくなりました。
朝のコーヒーも温かいのもに変えました。



さて、今日は新作テーブルの製作過程をご紹介したいと思います。



ホワイトオークの天板にスチールの脚部が付くデザイン。
位置決め確認作業です。



天板と脚部の接する部分の僅かな隙間をゼロにするために、脚パーツの上部を削って微調整します。
OILSTONE Garageのグラインダーさばきが冴えます。



天板裏には、この様にプレート用の座彫が施してあります。



微調整を終え、再度納まりの確認。
天板と固定用のプレートがフラットになり、僅かな隙間もなくなりました。

細かなディテールに神は宿ります。
取ってつけたような接合では美しくない。

ここまでで、テーブル製作の90%が終わり。
あとは塗装を施して、組み上げれば完成です。
仮組でぐらつきや揺れをチェックしましたが、しっかりと立ってくれました。
ギリギリまで細い部材を選んだので、正直少し不安でした…

このテーブルに合わせたチェアも同時に製作しています。
お披露目まで、あと少しです。