デザイン事務所アトリエセツナの日々を綴るブログです。

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神代杉のテーブル
ご無沙汰しております。

今日は久しぶりに作品の紹介をしたいと思います。

この作品は震災前に作ったものです。
世界が変わる前の、最後の作品です。


山形市内、某社の会議室のために作らせて頂いたテーブルです。
その会社の社長さんが長い間所有しておられた神代杉の二枚接ぎの天板。
神代杉とは火山の噴火で火山灰に埋もれ、腐らずに半化石化した杉です。とても貴重な材料で、独特の存在感があります。



誰もが見とれてしまうほど美しい木目でした。
そして、とてもワイルドな節。
あまくなりがちな柾目が、この大きな節によって緊張感を得ます。



脚部にはステンレスのヘアライン仕上げを。
腕のよい職人さんの一品です。
左側の天板のしたにチラッと見えるのは、プロジェクタを収める棚です。
細かい、あまり見えない部分にもしっかりデザインのエッセンスを加えました。



こんな会議室でプレゼンした日には、自分が敏腕デザイナーにでもなったような感じになりそうです。
写真の右側に少し見えている白いローテーブルは、天板がトラバーチンという石でできています。
多孔質の石で、荒っぽさと上品さが兼ね備えられた素材です。
ちなみに、アトリエセツナで石を使ったのはこれが初めてでした。

神代杉の天板の加工は、全面的に家具工房mokuさんのご協力をいただきました。
こんな代物をどうにかする勇気がありませんでした。
mokuさんと二人、木取りをどうするかで悩んだのも楽しい経験でした。

Photo by Atelier SETSUNA.

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この作品を収めたあと、3.11の震災が起きました。
半年以上が経ち、この作品に続く作品もたくさん作りました。
時間の流れはとても早く、たくさんのものを生むのには十分でした。
被災した、宮城に住む家族も、見た目には以前と変わらない毎日を送っています。
でも、心に巣食っている複雑な気持ちを整理するには、まだ時間がかかるかも知れません。

震災の直後に生まれた実家の四匹の子猫は大きくなって、そのうちの一匹は放浪の旅に出て、一匹は交通事故で死んでしまい、今は二匹と母猫の三匹が居候しています。

循環する命。

多くのことが変わってしまった世界で日々生きていると、命の質量保存の法則みたいなものの事を考えてしまいます。




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